この記事は一般的な情報であり、医学的なアドバイスではありません。ご自身の妊娠や健診については、主治医や助産師にご相談ください。
エコーで赤ちゃんの性別を見分けるときは、脚のあいだにある外性器の形を見ています。妊娠中期以降なら、男の子は陰茎と陰嚢のふくらみ、女の子は陰唇が細い線のように映るのが一般的な見え方です。ただし、赤ちゃんの向きや脚の位置しだいでまったく見えないこともあり、エコー写真1枚から家族が自分で判断するのはかなり難しいものです。
医師や技師が見ているのは「脚のあいだ」
エコーは超音波の反射を白黒の濃淡で表したもので、写真のように色や質感が見えるわけではありません。性別を見分けるときは、赤ちゃんのおしりの側や真下からプローブを当て、脚のあいだの形を探します。
見る角度は、大きく2つあります。
- 真下から見る(横断面):おしりの下側から見上げるように映すと、外性器の形がわかりやすくなります。
- 横から見る(矢状断面):赤ちゃんを横から見た断面で、外性器の向きや出っぱり方を見ます。妊娠初期の判定でよく使われる見方です。
健診のエコー写真に性別がわかる部分が写っていることは多くありません。性別は画面の動く映像を見ながら判断し、写真は顔や全身を残すことが多いためです。
週数ごとの見え方
妊娠11〜14週:小さな突起の「向き」を見る
この時期は、外性器のもとになる小さな突起(生殖結節)がまだ男女で似た形をしています。そのため、横から見た断面で、この突起が上向きに立っているか(男の子に多い)、水平に近いか(女の子に多い)という向きで見分けます。592人の妊婦さんを対象にしたブラジルの研究では、この方法で正しく判定できた割合は11週で72%、12週で85%、13週で89%でした(Schuppほか、2001年)。検査する人が慣れるほど正解率が上がった、とも報告されています。
妊娠15〜19週:形が見えはじめる
米国のクリーブランド・クリニックによると、外性器は妊娠14週ごろにできあがります(Cleveland Clinic)。この時期から、条件がよければ形そのものが見えてきます。
妊娠20週前後:多くの場合ここで
体のつくりを詳しく見る時期で、多くの人がこのころに性別を聞いています。英国では妊娠18〜21週ごろに行う中期のスキャンで、性別を知りたいか聞かれることがあります(NHS)。
男の子と女の子、エコーでの一般的な見え方
| 男の子 | 女の子 | |
|---|---|---|
| 11〜14週(横から) | 突起が上向きに立って見える | 突起が水平に近い |
| 中期以降(真下から) | 陰茎の小さな出っぱりと、その下の丸い陰嚢 | 陰唇が数本の細い線のように並んで見える |
| 見間違えやすい例 | へその緒が脚のあいだにあると、出っぱりがあるように見える | むくみや角度で、陰唇が出っぱりのように見える |
ここに書いたのはあくまで一般的な見え方です。実際の画面では、ほかの部分の影が重なったり、角度で形が変わったりするので、「写真のこの白いところが男の子のしるし」と家族が判断するのはおすすめしません。
見えにくくなる理由
性別がわからなかった、と言われるのは珍しいことではありません。
- 脚を閉じている、組んでいる。 いちばん多い理由です。
- 向きが悪い。 うつぶせでおしりが下を向いていると、脚のあいだにプローブが届きません。
- へその緒や手が重なっている。 男の子のように見えたり、逆に隠れたりします。
- 週数が早い。 外性器がまだ小さく、男女の差が出ていません。
- 羊水の量や体型。 画像がぼやけやすくなることがあります。
健診のエコーは、赤ちゃんの発育や胎盤の位置、羊水の量などを確かめるためのものです(厚生労働省)。英国の公的な案内でも、性別を知ることは中期スキャンの目的ではなく、見えなかったからといって再検査はしないと書かれています(GOV.UK)。見えなかったら次の健診でもう一度聞いてみましょう。早い週数で聞いた性別があとで変わることがあるのも、こうした見えにくさが理由です。くわしくは赤ちゃんの性別が変わることはある?をどうぞ。
4Dエコーなら性別がわかる?
3D・4Dエコーは赤ちゃんの表面を立体的に映すので、顔の表情を見るにはぴったりです。ただ、性別がわかりやすくなるとは限らず、脚を閉じていれば見えないのは同じです。また、自費の3Dエコーのサービスでは、性別には答えないと決めている病院もあります。たとえば信州大学医学部附属病院の案内には、撮影は臨床検査技師が担当するため性別などにはお答えできない、と書かれています(信州大学医学部附属病院)。2D・3D・4Dの違いは3Dエコーと4Dエコーの違いで比べています。
性別がわかるまでの楽しみ方
性別を聞くかどうかは、家族それぞれです。わかったらすぐ知りたい方は、健診のはじめに「わかる時期になったら教えてください」と伝えておきましょう。生まれるまでのおたのしみにしたい方は、うっかり言われないように「聞かないつもりです」と伝えておくと安心です。
まだ性別を知らない方には、SeeMyBabyのアプリのジェンダーリビールという楽しみ方もあります。リボンを引くと、ドラムロールのあとにピンクか水色の風船でAIの推測を発表します。エコーを読み取るわけではなく、お楽しみの推測で、医学的な結果ではありません。エコー写真の基本的な読み方はエコー写真の見方で解説しています。
出典
- Schupp TR ほか(2001)Identificação ultra-sonográfica do sexo fetal entre a 11ª e a 14ª semana de gestação. Rev Bras Ginecol Obstet
- Cleveland Clinic: Fetal Development: Week-by-Week Stages of Pregnancy
- NHS: 20-week screening scan
- GOV.UK: 20-week screening scan
- 厚生労働省:妊婦健診を受けましょう(リーフレット)
- 信州大学医学部附属病院:3Dエコーによる赤ちゃんのカラー画像ご提供(申込書)
よくある質問
エコー写真で男の子はどう見えますか?
妊娠中期以降、真下から映すと、陰茎の小さな出っぱりとその下の丸い陰嚢が見えるのが一般的です。ただし、へその緒が重なって同じように見えることもあります。
エコー写真で女の子はどう見えますか?
陰唇が数本の細い線のように並んで見えるのが一般的な見え方です。むくみや角度によっては、出っぱりがあるように見えることもあります。
エコーで性別が見えないと言われたら?
脚を閉じていたり、向きが悪かったりするとよくあることです。次の健診でもう一度聞いてみてください。
4Dエコーのほうが性別はわかりやすいですか?
立体的に見えても、脚を閉じていれば見えないのは同じです。3D・4Dエコーのサービスでは性別に答えない病院もあるので、事前に確認しましょう。
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